エサ盗り対策ヒント

【基本編】

エサ盗りの対応やその対策、これは非常に面白くもあり、また厄介で難しい問題でもあります。
簡単にエサ盗りを分離できる場合もあれば、エサ盗りばかりに囲まれて、全く狙った魚には出逢いない事もしょっちゅうだからです。釣り人にとってのエサ盗りとは、時には有り難くもあり、時には迷惑千万な存在でもあるのですから。
そこで、何回かに分けて(非常に多くの説明が必要だと感じていますので。)、になるのですが、私自身が対処してきた、私独自の、”エサ盗り対策”の方法、をお教えすることにいたしましょう。


@エサ盗りの基本的な考え方

エサ盗りとは、狙いの魚がエサ盗りになる場合も多いのですが、原則は、狙いの魚ではない魚です。換言すれば、狙っている以外の魚だと定義しましょう。
そこで、エサ盗りの基本的な考え方なのですが、まずは、エサ盗りも魚だ、という事。
そうして当たり前かもしれませんが、魚はどんな魚であれ、潮やエサに敏感に反応している、という事実。

魚を釣りに出かけて、狙った魚のその習性やその特性を知らなければ、とてもお目当ての魚には出会えません。(ここでは偶然やマグレの釣りは考えない事にします。)グレならグレ独特の習性がありますし、チヌ、アイゴ、マダイ、イサギ、などなどもまた然り、なのです。そうしてその習性を利用することによって、狙った魚を狙ったとうりに釣り上げる、といった釣りの醍醐味が味わえるのです。
そこで、エサ盗りもまずは魚、なのです。そうして狙っている魚と同様に、エサ盗りもその習性こそ違え、彼等なりにエサや潮に敏感に反応しているのです。
エサ盗りとは何か?、といえば、まずはその存在感を釣り人がきちんと認識し、そうしてエサ盗りのそのすべてを認める事からスタートするのです。(結構エサ盗りのその存在感を、頭から嫌ったり無視している自分勝手な釣り人が多いので、敢えて書きました。)


Aエサ盗りの習性を知る

魚にはそれぞれのその姿や形が異なるように、それぞれの魚にはそれぞれの違った習性があります。
たとえば、釣り人に対して必要以上に警戒する魚や、音に敏感に反応する魚、潮の動きに鋭敏な魚もいれば、それらの条件には少ししか反応しない魚もいます。その習性は本当にさまざまなのです。
基本中の基本なのですが、まずは、エサ盗りだ、と思っている魚のその習性を知ろうとすることから、釣りの組み立てのすべては始まります。海にはいろんな魚が泳いでいて、決して自分の狙っている魚だけが主役ではないのですから。
そこで、まずは個々のエサ盗りの習性を知ろうとすることから始めてみてはいかがでしょう。これこそが実は、”エサ盗り対の一番の近道にもなるのですから。


Bエサ盗りの動向を観察する

エサ盗りの習性を知るには、その魚をじっくりと落ち着いて観察することです。
潮の変化に対してどう動くのか、エサに対する反応はどうなのか、釣りながら少しの注意をエサ盗りの動向に向けるだけでも、随分と魚のほうからいろいろと教えてくれるものです。エサに対する反応具合、潮の状態でどんどんとその動きを変えてゆくその反応、などなどは、眺めているだけでも数多くのヒントを釣り人に与えてくれています

釣り人の近くにまで、わざわざ(?)集まって来てくれているのです。集まってこなくてもいい、という気分にも時々はなりますが、集まった魚は仕方ありません。邪魔者扱いせずに、何とか自分の味方にでもなってくれるように、ーと考えるなら、必ずや多くのヒントを与てくれるに違いありません。エサ盗りが集まれば、時によっては”チャンス到来”、でもあるのです。


Cエサ盗りの習性や動向を知るための具体的な方法

ほとんどの魚は、まずは潮とエサに敏感に反応します
。そこでこの基本的な習性を利用しない手はありません。
具体的なその方法としてはいろいろとあるのですが、ここではその基本を列記します。

まずは持参したエサをエサ盗りに与えてやります。オキアミだったら、一ヵ所に固めて撒きます。そのエサ目掛けて周囲から一斉に勢いよく集まってくるような状態なら、集まっている魚の種類にもよりますが、小グレ、小イズスミ、スズメダイ、キタマクラ、草フグ、磯ベラ、カワハギ、タカベ、イワシ、小アジ、小サバ、タカベ、などなどの魚のエサに対する反応具合やその泳ぎ方がそれぞれに異なっていることがわかります。またエサの食べ方にしても、食べた後のその動きにしても、眺めているだけでさまざまだ、という事が理解できる、と思います。

一度で判らなければ二度、三度と繰り返し行う事です。繰り返す事によっても新たな発見があるはずです。またマキエの撒き方を、パラパラと広がるように撒いた場合のエサ盗りの反応やその動き具合も参考になるものです。
潮の状態でそれぞれの魚の反応を知りたい、と思うのなら、潮の動いている場所と動いていない場所とに撒き分け、それぞれの動き具合いを比較すればよいのです。平面的な動きは、大体はこの方法である程度は理解できます。

そこで今度は立体的な動きの観察です。立体的な動きを観察するための一番手っ取り早い方法は、エサの比重や拡散性の違いで動きがどう変わるかを観察するために、集魚材を利用することです。
私は集魚材はダイワの、”新鮮パック”、を愛用していますが、”二層グレ”、などの比重の違いを利用した集魚材、拡散性の優れた、”グレジャック”、などとオキアミとを混ぜたモノを撒けば、表面に居着く魚と、沈下しながら沈んでゆくエサを追う魚とに分かれます。同様に、拡散しながら沈んでゆくエサを追っかける魚と、そうではない魚、眺めているだけでも結構面白いばかりか、それぞれ魚の習性は本当に違うものだと感じさせられます。ーといったような方法で、ぜひ一度磯の周りに集まるエサ盗りの習性やその動向を、観察することをお勧めいたしましょう。

エサ盗りにエサばかり盗られたくない、と思っている人に特に言いたい事なのですが、”自分勝手な判断はやめて、少しはエサ盗りの気持ちも理解しましょう。”、−と。そうすれば、エサ盗りもそれまで思っているほどそんなにも邪魔な存在にはならないものなのですから。


Dエサ盗りを釣る

エサ盗りのその習性や動向が少しは理解できたなら、今度はエサ盗りとの勝負です。
狙った魚を計算したとうりに釣り上げる、それがたとえエサ盗りだといえども、これも釣りの一つの重要なテクニックなのです。
”エサ盗り”、と呼ばれているくらいですから、それを釣り上げるのには、時として本命の魚以上の工夫やテクニックが要求される場合もありますが、まずは一度エサ盗りとの勝負に望んでみる事も必要です。

阿波の徳島では、古くからの先輩の言い伝えの一つに、「まずはエサ盗りを釣れ!」、−という言葉があります。これは、”エサ盗りが釣れる仕掛けなら、どんな魚でも釣れる。”、ーという裏返しの教えなのですが、言い得て妙な言葉です。切羽詰まって、狙った魚が釣れなかった時には、もう一度基本に戻り、目先の小魚からきちんと釣り上げる練習をする、何事もすべては基本から始まる、という教えでもあるのですが、それほどにエサ盗りは我々釣り人にとっては古くからの重要な存在だったのでしょう。

それでは具体的なエサ盗り攻略法です。
エサ盗りといえども、釣り上げるためには、まずは、”マキエの切れ目は縁の切れ目。”、なのです。針は必要以上に大きいモノは当然ながらソッポを向かれます。ハリスもまた然り。ウキも大きな抵抗や負荷のかかるモノでは太刀打ちできません。タナは魚の食べやすいタナに設定しなければなりませんし、ポイントも何処でもかんでも、という訳にはゆきません。結構難しい釣りを要求されるのです。
けれども狙う魚の習性をある程度理解して望み、その魚に対応した仕掛けや釣り方で対処すればよいのです。
普段は目もくれず、時には馬鹿にしているエサ盗りでしょうが、その魚を一時的にせよこちらから積極的に狙って釣る、となれば、多分馬鹿にされるのは我々釣り人になってしまう事も多いのですヨ。

ぜひ一度、挑戦してみてはいかがでしょう?


Eエサ盗りを釣らない ・・・・・・ここからは次回の更新までお待ちください!!