小豆島のチヌ釣り Part V 2000.5/4



恒例の”闘魂会”の親睦会、前年に引き続き5月4日にまた今年も香川県の小豆島で開催しました。


<集まった釣り人は一般参加も含め、25人。チャーター船とはいえもう満員の状態です。>

地元の岡山を始め、我が徳島から11人、松山から2人、広島から3人、山口から2人、−とそのメンバーは多彩です。

午前3時前にはもう全員が岡山県の牛窓港に集結。

磯上がりの順番は公平にくじで決められます。
ーで、何と私が引き当てたのは一番。お相手は岡山のハンサムボーイの園田君

一番の磯上がりは午前4時前でまだまだ辺りは闇の中。夜明けまでにはまだ一時間以上残されていました。


明るくなった午前5時。期待を胸に釣り始めます。
ーと二投目にはもうチヌらしき魚がいきなりのヒットです。

軽く合わせた後は、ぐんぐんと頭を振りながら沖に向かって心地よく引っ張ってゆく魚信。もうたまらない瞬間です。
磯際一面に生えている藻を抜け、沖へ出た魚です。もう私のモノだと嬉しさを感じた瞬間、“あっ!” 、“???” 。
ふっと軽くなりました。残念ながら痛恨の針ハズレ、なのでした。チャンチャン!

そうです。チヌはアゴが硬いのでした。グレ釣りみたいないつもの軽い合わせが失敗の元でした。
ーというくらいの余裕で、今日の私は全然慌てません。何せ一番くじを引いているのですから。

ーで、次のヒットはコブダイ。少しして、待ちに待ったチヌとの対面です。

これは二匹目に釣り上げた49cmのチヌなのですが、もうこれ一匹で何故か今日は満足してしまいました。


釣り始めて一時間も経っていない頃から頻繁に私の携帯電話が鳴り始めます。
あちらこちらの磯からの、釣れた、釣れたの嬉しい便りなのですが、こう頻繁に電話が鳴りっぱなしでは、正直とても釣りどころじゃあありません。“もういい加減にせんかい!” などと思ったりもするのですが、でも他の磯でも釣果が上がっているのは非常に嬉しい限りです。

日和にも恵まれ、上がった磯にも恵まれ、そうして多くの人からの釣れたというニュースのやり取りは、釣りをさらに楽しくしてくれたのです。ーでその釣果の一部です。


折原さん>

白石さん>

田村さん>

北殿さん>

藤原さん>

香川さん>

那脇さん>

森口さん>

川辺さん>

???私が余分に写っていますが、桝目が一つ余ったために厚かましく、おまけ(?)で入れました。
チヌを釣ったのは18人。多い人は一人で二桁も釣っていたのですが、残念ながら全員を写真には収められませんでした。
他に釣った人は、徳島の林基志さん、岡山の矢策さん、小原さん、藤井さん、友杉さんなどなどですが、昨年のHPやそのほかのページに彼らの顔は載してありますので悪しからず。


上記は全体での釣果のほんの一部なのですが、残念ながら不運にも当たりのなかった人は4人を数えました。
けれどもすべての磯でチヌが釣れたという事実。また頻繁なアタリを磯際の藻のためにバラシてしまって最終的にチヌと出会えなかった人が3人。
まあ5匹前後も釣っている人(私もそうなのですが。)が大半だったので、そんな人はもっと同行した人にも、そうして何とか全員がー、−というのは私の欲張り根性なのでしょうか?
あるいは、皆さんがそう感じたけれど、そう旨くはゆかなかったのかもしれませんが、、、、。


再び、私の上がった磯からのレポートに戻ります。

潮は当て潮で緩やかに右へ流れてゆきます。磯際は藻の大群。どうも藻の中やその近くにチヌは潜んでいるようです。
お隣りで釣っていた園田君、たびたびのヒットに針ハズレの連発。

悩める若大将。合わせがワンテンポずれた後に、さらには少し強すぎるのかもしれません。
当て潮で仕掛けが手前へ舞い込んでくる状態でのヒットは、きちんと合わせたつもりでも、ハリスの手前への膨らみの分だけ針先までストレートに力が伝わらないからです。

まあそんな事は私には薄々解っていたのですが、今日はチヌが多い磯に上がった事なので、まあその内に何とかなる筈です。

“とにかくもっと強く合わせたら。” ーと悩める彼にさらにアドバイスを送ります。
けれども針ハズレはとうとう五回を数えてしまいました。

残酷なようですが、まあ痛い目に逢えばその内に何故そんなに針ハズレが連発したのかが理解できるようになるものです。

トラブルの原因は自然や魚の状況による原因も多いものですが、けれども釣り手側にもいくらかの原因はあるものです。

けれども釣りという遊びは、何度も旨くゆかなかった事を経験し、それを修正しながら覚えてゆく遊びなのですから。

六回目はきちんと針掛かりしたのですが、藻の中での取り込み方を教えている途中に糸をゆるめ過ぎて藻にからみ、またまたチヌは海へ帰ってゆきました。

けれどもまだまだチヌは食ってきます。さすがに根性マンの彼、ついには見事にチヌを釣り上げました。
苦労し、悩んだ末のまずは一匹、その歓びはごらんのとうりです。

まあ釣れた釣れた、ばかりの話は面白くないのでこの辺でいきなりですがレポートは終了。


さてこれからは小豆島のチヌの攻略法。

釣り場周辺は概して浅く、釣れるタナは深くても2ヒロ〜3ヒロがほとんどでした。
磯周辺は藻の大群に囲まれており、食ってくるのはその大半が藻の近く。
狙い場所は、磯際からびっしりと生えている藻の少し沖合いの藻の切れ目なのですが、潮が複雑で仕掛けが落ち着かないため、まずはハリスにはB程度のガン玉を打ったほうがよいようです。

さて、私が小豆島の浅ダナ狙いのチヌに使用した竿は、ダイワSZインターライン1.5号5m。道糸はアストロンGREAT3。ハリスはタフロンZ1.7号

普通のチヌ狙いでは竿は一号程度 、道糸2号、ハリス1.2号程度もあれば充分なのですが、ここでは藻という難敵のため通常のチヌ仕掛けから上記のような変更を余儀なくされました。

まずは竿なのですが、浅ダナ狙いには操作性の良い5m、そうしてパワー重視の1.5号、さらには仕掛けが藻に絡んでも非常に対処し易いインターライン

次に道糸はフロートタイプのアストロン。サスペンド系の道糸は潮に噛みつくばかりでなく、海面の藻にも噛みついてしまいます。最初はサスペンドタイプの道糸を使っていたのですが、藻の絡みばかりか、仕掛けの流れる方向を引っ張ってしまい、これは釣りに多大な影響を与えたのです。

それでは道糸3号とハリス1.7号というアンバランスな選択。
これは釣っている途中に仕掛けが何度か藻に絡み、道糸の高切れ、あるいはハリス切れ、というトラブルに逢ってしまったからです。いくら強いアストロンGREATやタフロンZといえど、藻に絡んだ状態で切れなくては困ってしまいます。(実は結果的には藻に絡んで切れた仕掛けが10回ほど、と悔しい思いをしました。)
また道糸が切れればウキが回収できません。けれども道糸3号にハリス1.7号の仕掛けでもウキを3個流してしまいました。
それは、何度かの藻掛かりでの引っ張り合いの結果、道糸とハリスの結び目がだんだん弱くなり、ナイロンとフロロカーボンのどちらかが切れるかといえば、時としてナイロンが切れてしまうのです。
ナイロンの結節強度がフロロカーボンのそれよりも強いのが通常で、さらには道糸がハリスよりも数段太かったにも関わらず、ナイロンが伸びてしまえば脆くなる、という事実、ぜひ覚えておいて欲しく思います。(私も再認識しました。)

まあ特殊な条件の、特殊な釣り場での出来事なので、通常の磯釣りにおいては当てはまらないかもしれませんが、道糸とハリスの性質の違いが何かというのが、少しでも参考にでもなれば、と思い書きました。

次のポイントは集魚材。私がマキエに混ぜた集魚材は、ダイワの “グレジャック
本来なら “チヌジャック”などが使い易く、集魚効果も高かった、とは感じるのですが、私は軽い集魚材が好きなので、通常混ぜるよりも少し海水を控え硬い目に混ぜて使用しました。いずれにしても、マキエのまとまり性を良くすることがまずは一番のコツといえるでしょう。

マキエの撒き方浅ダナではピンポイントが原則です。
それも相手はグレのようにそうそう動く魚ではないチヌなのですから。
ウキの上やその近くへまとまったマキエを撒き、そのマキエの中へサシエを合わせる、という釣り方が基本となってきます。
これは非常に重要な事なので、チヌ釣りとグレ釣りとの違いを考える上でもぜひとも覚えておいて欲しく思います。

さて、最終は一番の難敵である藻対決
実はこの日21人の大半にかなりのアタリがあり、また5、6匹釣った人でもかなりのバラシがあったようです。
そのバラシの中でも藻に遮られ、切らざるを得ない、といった状況に非常に多くの人が苦しめられたようです。
そこで、藻対決。
小豆島でのチヌ釣りでは藻という難敵は避けられない、と思って臨んだほうが良いようです。

初めての人は、磯の周辺にベッタリと藻が生えている光景を見れば、とてもこんな場所でチヌを掛けても取り込めない、と思うのが普通でしょう。実際、普通の取り込み方では非常に難しいのですから。
強く引けば藻にチヌや仕掛けが絡み、どうしようもなくなります。かといって掛かったら竿を立て、チヌを沖へ泳がせて、そうして沖で浮かせて、などなどと計算していてもなかなかこちらの思惑どうりにはゆかない場合が多いからです。

けれども藻対策、実は非常に簡単な事でした。
藻を利用すれば良かったのです。
私は藻の中で食ってきたチヌは4匹でした。

まずは合わせを入れます。もう藻の中でのヒットなのですが、合わせた途端にチヌは引っ張った方向と逆に引っ張り返します。竿を立てて、そのまま藻の中をチヌが手前の藻に引っ付くまでゆっくりと引っ張り上げます。慌てずゆっくりと、がコツなのです。

もうこちらへ引く事が出来なくなれば、そこで初めて少し道糸を緩めます。
そうすればまたチヌは藻にも道糸にも邪魔されていた開放感からか、途端に沖か底かへ走り始めます。
竿のチヌに掛かるテンションを一定に保ちながら少しチヌを走らせたところで、今度は先ほどとは竿先の角度を大きく変えた場所から手前の藻に引っ付くまで引っ張り上げます。
これで最初の藻からチヌが出てこなければ、二度ないしは三度も繰り返し行なえば間違いなくチヌの方から藻をかわして出てくる筈です。
次の藻に掛かっても先ほどと同様の操作をすれば心配はありません。

要は慌てず、ゆっくりと、竿のテンションを一定に、そうして少し時間をかければ、チヌと道糸がピンと張っている限りはまずは取り込むことができるものなのです。一度試して欲しく思います。
この方法は大きいチヌに対しては非常に有効な方法なのですが、35cm程度の小さいチヌなら藻から抜け出す力が弱く、少し難しいようにも思われますが、まあそれは許されたし。

書いてしまえば簡単な事なのですが、残念ながら大半の釣り人は魚が掛かり、さらには引っ張られようものなら、なにくそとばかりに引っ張りで応えようとしてしまいます。

チヌも必死になるのですが、釣り人も必死。これでは藻が邪魔をして取り込みが難しくなるのは仕方ない事なのです。
まあゆっくりと取り込まれてはいかがでしょう。


納竿は午後2時。初夏を思わせるような陽気の中、無事楽しかった釣りは終わりました。

暑かった一日の締めくくりは勿論冷たいビールに限ります。
恒例の親睦会は港のすぐ横にある四階の港を見渡せるレストラン。

釣れた人も、釣れなかった人も、まずは乾杯、乾杯! (完敗ではありませんノデス。)