山口県光市沖のグレ釣り 2000.8.06



灼熱の太陽が容赦なく照りつける8月になったというのに、今年はまだ懲りずにグレ釣りです。

本来ならアユの友釣りにうつつを抜かしている季節なのですが、何故か今年はグレ釣りが面白いのです。

5年前に知り合った、山口県岩国市に住む森口巳喜男さん、彼とのご縁で山口県の光市へ出かけることになりました。

本来なら7月30日に開催される予定が、台風接近で一週間の延期。−という訳で8月のグレ釣りとなったのです。

ごらんのような大会だったのですが、集合場所の光市の光井港、早朝の4時すぎには80人ほどの釣り人が集結です。
この大会の主催者は、私のウキ製作精密機械 “UKI-MAC” をご愛用いただいている 小野一之 さん。

徳島からは松山経由でフェリーを乗り継ぎ柳井港へ、そこから目指す光市までは約二十分の道程です。
同行者は林基志さんと三橋政英君。


受付から始まり、磯上がりの抽選、そうして大会説明等が終わった午前5時、いよいよ釣り人を乗せた渡船の出発です。

私にとっては初めての釣り場です。
訳の解らないままに参加したものの、<どうも私は “ゲスト” らしいのですがー> 磯へ向かう船には無事乗せて貰えたので、とにかく一安心(?)。

出港して約30分、今回の釣り場は随分と沖合いです。
それぞれの選手が順番に磯上がりを開始し始め、私も呼ばれるままに磯上がり。


<私の釣り座正面の様子>

全く未知の釣り場で、それも一人っ切りでの磯釣りです。
少し寂しくもあり不安(?)でもあったのですが、まあとにかく他の皆さんにとっては沢山の賞品のかかった大会なのですからゲスト(?)としてはしょうがない事なのかもしれません。

干潮前後の午前7時過ぎ、ある島の突端に上がった私の目の前の潮は、前のシモリとの間を左方向へ、それも斜め沖へ、という絶好の潮取りを見せ始めました。

仕掛けを入れて1投目、25cmほどと小ぶりだったものの、何と尾長グレでした。
二投目、三投目、もうグレ、グレ、グレ。それもそのほとんどが25cmオーバーで、“どうせコッパしかー” などと事前にはあまり期待していなかった私もビックリです。(もちろんコッパは沢山マキエに群がってはいたのですがー。)

さらに驚いた事には、そのグレの引きの強さ

ハリスなど1号と1.2号の二種類しか持参していない私の横柄さに挑んでくるかのような引きなのです。
釣り始めて一時間、もう8時を過ぎようとしている頃でした。マキエが効き始めると、もう30cmオーバーの連発

見てくださいこの胸ビレの大きさと、さらには丸々とした厚みのある体高

重さにして600グラムほどのグレなのに、その馬力は凄いモノです。さすがは内海特有のグレなのです。
(内海とはいっても、ちょうど九州と四国と中国地方の中間地点に位置する伊予灘の海域になりますがー。)

こんなグレが、それも入れ食い状態になるのですからたまりません

午前9時過ぎ、堪能し切った私は、ここでようやく私に対する皆さんの気遣いに気がついのです。
取って置きの超一級磯へ上げてくださった、という事にー。

携帯電話で連絡を取った森口さん曰く、“せっかくなのでゆっくりと楽しんでください。” −と。

何とも心憎い演出には、頭の下がる思いで一杯でした。
その気になってもならなくても、いくらでも釣れる条件の、最高の釣り場へ上げてくれたのですから。


正午に大会は終了です。沖の一文字波止へ全員が集結し、それぞれが計量の開始です。

23cm以上の5匹重量が計量の対象なのですが、驚くことに、ほとんどの人が計量を行っています。
それほどにこの海域にはグレが多い、という事なのでしょう。
この真夏に、それも参加したほとんど全員がグレを釣っていたのですから、またまた驚きでした。

5匹で3000グラム前後のグレ、まったく申し分のない魚です。こんな魚が二ケタも簡単に釣れてしまう釣り場、それも真夏にですから、これはもう釣れた本人と同じくらいに、この私でさえも嬉しくなってしまいます。

計量の後は、参加選手の皆さんを前にしての波止での実釣会

ーで、広島の大知豊・昭 兄弟と私の三人の講習会が始まります。

皆さんの前で説明しながらの実釣なのですが、何とここでもグレは簡単に釣れてしまいます。
波止の右側でも左側でもー。これには説明している本人がまず驚いたのは言うまでもない事なのですがー。

熱心に聞き入っている皆さんには失礼なのかもしれませんが、この海域では特別なテクニックはあまり必要ないようです。
マキエを撒き、その周辺へ仕掛けを入れる、もうそれだけでグレは釣れてしまいます。
勿論、こんな何の変哲もない波止でさえも、です。それほどにグレは沢山いるのですから。

けれどもそれでは私の存在価値(?)がありません。
そこで、釣れるグレと釣るグレの違い、さらにはタナ合わせと仕掛け合わせの重要性を組み合わせ最近釣果を上げている “ジャストゼロ釣法” の実践を少し見ていただく事にしました。

釣れる釣り場では当たり前の事かもしれませんが、特に威力を発揮します。
タナの変化に対応した仕掛け、刻々と変化するジャストゼロウキからの潮の読み方、などなどですが、詳しい理論については9月25日発売の釣りサンデーの「磯釣りシペシャル」をごらんになっていただければ、と思いますので、どうそよろしくお願いいたします。


午後2時過ぎ帰港

楽しかったグレ釣りも終了しました。
港ではどっさりと積まれた賞品の配分です。
真夏の太陽はその日差しをますます強くし、釣り場では全くといっていいほど感じなかった酷暑が襲ってきます。
けれども何故か不思議と、皆さんの様子は元気そのものでした。


<私の左が兄の大知昭さん、右が豊さん>

釣りはやはり釣れれば、そうして気の合った仲間同志が集まれば、暑さなど忘れるくらいに陽気に、そうして楽しくなれる遊びだったのです。
“猛暑をぶっ飛ばすグレ釣り”、今回は何故かそんな釣行になってしまいました。


<追伸>

柳井港近くでの10人ほどで行った会食会。森口さんや大知兄弟、さらには小野さんらと飲んだビールの美味しかった事、美味しかった事。やはり夏の磯釣りの後のビールの味は、もう天下一品です。

こんなにビールが美味しいのは、やはりグレ釣りのおかげだったのです。あらためてグレ釣りに乾杯!