日振島のグレ釣り '2000.6.25



またまた今シーズン二度目となる、愛媛県は日振島への釣行です。

今回の私の最大の目的は、ズバリ“三橋政英君を釣らせる(?)会”

我が”闘魂会”の将来の期待のホープ(?)であり、一番の若手(26歳)でもある三橋君。
小さい頃から釣りを覚え、釣りに対するその熱心さは人一倍。


そんな彼と一年前に知り合って以来、何度かの磯への釣行では、不思議な事にいつも “一匹”

初めて行った男女群島では沢山釣り、何と60cmオーバーをも釣った経験の持ち主なのにー。
まあ条件が合わなかったり、磯に恵まれなかったり、が一番の原因なのでしょうが、、、。

先週の大分への釣行でも一匹だった彼は、“いつも一匹しか釣れん!” と嘆くことしきりです。

“今日は心配せんでもええ。10匹ぐらいは釣らせたる。” −と強気の私。

そうして、“今日こそは。” と意気込む彼。

今回はもうお互いが釣る前からファイト満々です。


港では集まったメンバー30人での、磯上がりの順番を決めるクジ引きが行われます。

“クジ引いてきてくれ!” ーと全権を彼に託したものの、何と引いてきたのは一番ビリ

“ボクはクジ運がいつも悪いから。”
−としょげ返っている彼に、追い討ちをかけるような私の“バカたれ!”の一言。

さあて困ったモノです。けれども彼をこれ以上責める訳にもゆきません。今日の私は彼と一蓮托生なのですから。


磯上がりは、迷った挙げ句に、空いていた19番へ。

右と左に分かれて、お互いが釣り始めて一時間。
潮は動かずのらりくらり。朝の時合いどころか、やっと集まってきたキタマクラのその数の多い事多い事。
どうやら今日も辛い釣りになりそうです。

二時間経過後、ようやく苦労していた私に30cmオーバーのグレがヒット。

ーですぐさま “おーい、こっちへ来ーい!” ーと三橋君を呼び寄せます。

“見てみい、グレはおるぞー。” ポツリポツリと釣り上げる私の横で、彼も懸命になって釣り始めます。

ーが彼には全く釣れません。私はその間に隣で四匹ほど釣ったのですが、食ってきたタナは竿一本半という深さ
おまけに潮は動かず、釣ったパターンが全て違っていたのですから、これは非常にやっかいな釣りになりそうです。

“三橋君と来ると最悪やなあ。”

“何で一緒に上がるといつもこんなに条件が最悪なん?”

“ほんなん知らんわ!”

私は何とか釣れたとはいえ、もう呆れるほどの状況です。

“ほなけんどボクには釣れんわー。”

“当たり前じゃ。マキエを撒くパターンや仕掛けを入れるタイミングをいろいろ変えてみんかい!”

ここでようやく私の釣り方に注目し始めたので、すかさず一言。

“今日はワンパターンの繰り返しの釣りでは絶対に釣れんぞー!”
“今まで何べんも教えたっただろ!”

素直な彼に追い討ちをかけるような私の言葉。
(心の底から優しく語り掛けているのですが、馴染みのない人には阿波弁はきつく聞こえるかもしれませんねえ。)

グレ釣りのマキエは、餌盗りを集めるためのマキエ、そうしてグレを集めるためのマキエ、さらにはグレを釣るためのマキエ、の三つが必要となります。そうしてそれらのマキエを、餌盗りやグレの動きに応じて撒き分けてやらなければなりません。
またマキエに応じて仕掛けを入れるタイミングやその投入地点をも変えてやらなければなりません。


もうこれは理屈ではなく、現場で実際に彼に見て貰い、行なって貰うのが一番手っ取り早い方法なのです。

感の良い彼は、まずは餌盗りを集めるように撒いて、すぐ沖にも撒き、餌盗りの集まり具合いや動き具合いを見ながら、さらにマキエを撒くか仕掛けを入れるかをも判断しながら、それまでの彼のパターンとは全く違った方法で釣り始めました。

やれやれ、やっと私のアドバイスを本気で聞いてくれたようです。

ーで、ようやく一匹ゲット“やっと釣れたー!。”

小さいながらも、とにかくグレです。“今日もまたこれ一匹しか釣れんかもしれん。”

“ほんな事ないだろうけんど、今日は手強いゾー。” −と言いながらも、まあとにかく安心させてくれました。


海はベタ凪、潮は相変わらずの“のらりくらり”状態です。餌盗りの動きにも活気がありません。

ーがここは先輩としての釣らせどころ。マキエのパターンばかりか、次には狙うポイントの絞り込みのアドバイス。
ーで、またまた三橋君にヒットです。そうしてまたー。

“ほんまじゃー、言うたとうりにしたらまた釣れたー!”

竿を置いて側で眺めている私の目の前で、またまた彼のSXインターライン1.5号 5.3mのブルーの竿は大きく曲がっています。

“もっと胴に乗せんかい!” 途中で竿が伸されそうになる前に、横から口うるさく“激”を飛ばします。

横で“オッサン”が貼り着いてセコンド役を務めるのは、彼にとっては非常にうっとしい事かもしれませんが、せっかくの大きい魚との出逢いです。とても彼一人に任せてはおけなかったのです。

四匹目は何と私のそれまでに釣ったのよりも遥かに大きいグレでした。

ーで釣り上げた後の彼曰く、“たいした引きじゃあなかったなあ。” −と。

“魚を胴にきちんと乗せたから楽に取れたんじゃ!竿の力がようわかっただろ!”

“ほれに、何のためにダイワの3000LBリールを使っとるんじゃ。LBで糸を出すのは竿の角度をまずは保つために使う、という事もようわかっただろ!”

“???、・・・、ほなけんど楽に取れたわ!” 少し考えていた彼ですが、竿をためる角度の大切さ、今回は身を持って感じたようです。

彼の嬉しさも、なのですが、私にとってもこんなに嬉しい事はありません。自分で釣るよりも釣って貰うほうが遥かに難しいのですから。(アレー! 大きな自慢をしてしまいましたが、、、。)

これほど潮が動かず、餌盗りの動きが悪い中でよう釣ったものです。それにタナは竿一本半という深さなのですから。


<大きいグレです。実寸で42.5cm>
嬉しさに溢れた検寸の様子と威風堂々とした彼のスナップです。

さあ私も釣らなければ、と喜んでいる彼が魚をクーラーに収めている間にちょっと竿を出させて貰います。

ーといきなり、“三橋君釣れたゾー。写真、写真。”

一瞬の時合いだったのでしょう。
三橋君のいない間に、先ほどの彼のグレよりは少し小さかったのですが、それにしてもごらんのような良型です。
不意打ちのようにして一匹釣ってしまいました。(何という欲張りな釣り師なんでしょう。)


<黄色(三橋)と紫(薄墨)のバッカンが隣合わせ⇒二人がくっていて釣っていたのです。>

次には待望の大物のヒット。少し様子がおかしいと思いながらも上げて見れば、何と50cmオーバーのイズスミ。
ウーン、これが尾長グレであれば・・・・、とまたまた欲張り根性が出てしまいますがー。残念、残念!


結局は納竿の二時まで潮は動かず仕舞いでしたが、それでも三橋君が釣ったグレは6匹を数えました。

もう今日は、 “このくらいで勘弁してやれば?”

“ほうやなあ、大きいグレも釣れたし!”

もう残された時間は一時間あまり。
気持ちとは裏腹に、釣り師は欲張りの塊で、お互いが最後の勝負に挑みます。

少し潮が動き始めた午後一時半、沖合いまで流していた私に40cmオーバーがヒット。
二匹目は針はずれだったものの、すぐまた三匹目が連ちゃんでヒット。

何とこれが46cmという三橋君には非常に申し訳ないような大グレ。
前回の50cmもでしたが、ハリスのタフロンZ1.7号、本当に強いのです。

ーで結局は、今日の釣りは、このグレで幕を閉じる結果となってしまいました。

私は何と “ついている” 釣り師なんでしょう?
最近の私はもしかして、グレに好かれているのかもしれませんが、、、、。


おまけ

左側は19番のシモリ磯、右側はカモメ島の20番周辺。どちらも水道に面していて潮の流れは抜群なのですが、この日はごらんのとうり、あまり流れていないのです。小潮ではあったのですが、それにしてもこんな条件の日もある、という事なのでしょう。