三重県尾鷲のグレ釣り '98/9/19


磯風景

<湾の出口近くに位置する、赤い灯台のある磯 ”大石”>


出港まで

心配された台風十号が、前日に勢いよく西日本を横断し駆け抜けていった十九日尾鷲は台風一過の後の、信じられないくらいの快晴となりました。うねりもそれほど残っていないようです。
今日は、ダイワの特約店名古屋地区の釣り講習会。集まった人は十五人です。
午前四時半の集合時間には、もう全員港に集まり、元気はつらつです。講師である鵜沢さんと私も、そんな皆さんの熱気を感じるたびに、いつもの事ながらそれまでの眠気も吹っ飛び、不思議と元気になってしまいます


釣りは一人で出掛けるのも楽しいものですが、大勢が集まればより楽しくなるものです。

<出港前の、港での御挨拶。>


釣行記

朝の時合いは、少し押し上げが残っていたため桃頭島(とがしま)の”松島”という磯へ上がりました。
総勢二十数名が一度に磯上がりです。ーと言うのも、一時間は鵜沢、薄墨 の二人の釣りを皆さんに見学していただくため、だそうなのです。
磯は潮通しには少し縁遠い場所みたいで、余り期待できません。さらには、前日の台風の影響で、300mmもの大雨が降ったそうです。困りました大雨の後には必ず水潮になり、グレなどの潮に敏感な魚は、どうしても動きや食欲が鈍くなったり減退したりするもの、だからです。水潮になれば必ずと言っていいほど潮の動きがおかしくなってしまいます
これは、表面の水温と本来の海水温との温度差により、生じる現象なのです。お風呂で熱い湯の中へつめたい水を入れれば、対流現象で混ざり合おうとするお湯が複雑な動きをしますが、あのような現象が海の中で起こってしまうのでしょう。

二枚潮、フラフラ潮、右へ動いていたのが左へ、手前に向かっていたのがしばらくすると沖合いへ、と潮の動きが定まりません。何せ我々二人に与えられた時間は一時間。どうも、潮の色も悪いようです。
釣り始めて二十分ほど経った頃、マキエにキタマクラが反応しました。初ヒットは、何と憎っくき”キタマクラ”。けれども、何も釣れないよりは釣れたのですから、少し安心しました。(多くの皆さんの前で釣らせていただいていれば、普段の釣りでは感じた事もないような、こんな心境にもなるのです。)その少し後、やっと狙いのグレ(15cmほどのコッパです。)が釣れました
近くで釣っている鵜沢さんも、私のそれを見て何故か安心したような顔。やがて、彼もヒットです。
お互いが、四〜五匹ずつ、ーで、小さいながらも何とか許して貰えませんでしょうか?

場所を移動し、今度は”オザキ”と”大石”に、二組に分かれての磯上がりです。いよいよ全員の釣りのスタートです。

私はまずは”オザキ”です。皆さんが仕掛けを作り終えた頃、少しマキエを撒き、少しだけ様子を探ることにしました。
一投目からまさかのいきなりのヒットです。それも27cmほどのグレ。嬉しさと同時に、まだ釣りを行っていない皆さんに対して、少し申し訳のない気持ちも少し感じます。けれどもすぐさま二投目を入れるというあつかましさ。いつしかとうとう五度も仕掛けを入れてしまいました。仕掛けを入れるたびごとに、何と魚はヒットしてくるのです。それにエサ取りの活発な動き。
もう今日は大丈夫です。磯釣りが全く始めての方もいらっしゃいますが、今日のグレ釣り講習会楽をさせて貰えそうです。

案の定、グレは小さいながらもコンスタントに全員に釣れ始めました。全く磯釣りが始めての方も二匹、三匹と釣っています。
今年のダイワのSZインターライン竿は、非常に扱い易いのです。持ち重り感も従来のモノとは比べ物にならないくらいに軽くなっています。糸の出具合も、仕掛けのコントロール性能も然り、です。リールも、巻き取りスピードが速く、ストッパーのONとOFFがレバーひとつでワンタッチ。私が少し心配していた道具の使いこなし具合は、磯釣りを全く経験したことがない人にもすんなりと受け入れられました。
いや、そればかりか、今日始めて使ったはずなのに、もう長年使いこなしてきたかのように自在に扱っていたのですから驚きです。

使い勝っての良い道具というものは、釣りをさらに楽しくさせてくれる、という事実を、皆さんの釣りを眺めていて、改めて教えられたような気がします。
やはり、良い道具との出会いは、楽しく釣るためには、本当に欠かせないモノだったのでしょう。


帰港



<十二時で納竿です。十五人のお店の方全員が釣りました。帰りの船は釣りの楽しさを満載しているようです。>


<着替えた後のワンショット。たまにはこんな写真もいいものですヨ。>


尾鷲の紹介です

今回は、台風後の水潮になるかと思われるような条件でした。釣り場は三ケ所を釣ったのですが、いずれの磯も潮の動きは不安定で、いわばフラフラ潮でした。潮の動き具合や、魚の餌に対する反応も、朝の二時間ほどの時合いを除いては、決して良い条件とは言えませんでした。けれど、余り大きくはありませんが、グレは沢山釣れました。
それは何故かといえば、魚の絶対数が多い、という一言に尽きると思います。
少々の悪天候でも磯止めにならない地形は、実は魚にとっても安らぎの場所になっているのかもしれません。
尾鷲の湾は非常に大きく、磯数は湾内だけでもその広さ故に、沢山あります。極端に言ってしまえば、東西南北に向かって釣り場が開けているのです。大物を釣りたい、と思っている人には、少し魚の大きさに不満を持たれるかもしれませんが、釣りをゆっくりと楽しみたい、という方には、そこそこに数が釣れるので、機会があれば一度出掛けられてはいかがでしょう。少し大きい魚を狙うなら、日和の落ち着いた日に湾の外側の磯が狙い目です。


おまけ


鵜沢さんは同じ生れ年です。彼と釣りを一緒に行うようになって、もう十年以上になってしまいました。私は何故不機嫌そうな顔をしています。(彼との仲は全く悪くないのです。)ーが、このショットをお願いした人がシャッターを押す時に、カメラがブレやしないかと心配している顔なのです。(デジカメは注意しないと、普通のカメラ以上にブレるのです。)結果、ブレるより酷い表情になりましたが、そんな事情なので、楽しい顔でなくてスミマセン

<終わり>